謡い経 ~おんな城主直虎~

今回はおんな城主・直虎で柴咲コウさん演じる直虎が、ドラマ中に唱える歌のようなお経について。

「お経なのに歌みたい」と感じられる方も多いと思います。それもそのはず「歌です!」

臨済宗のお唱えの仕方とは異なり、ドラマでのオリジナルということになります。

曲を作られたのは『花は咲く』で有名な菅野よう子さん。

NHKのホームページにも紹介されています。ぜひご覧下さい。http://www.nhk.or.jp/naotora/special/pickup06/

お唱えしているお経は「観音経」というお経で、正確には「法華経」全二十八章のうちの「観世音菩薩普門品」のことです。日本では昔から「般若心経」と並んで信仰されてきたお経です。
その内容は、「悩める私たちが人生を歩む上で、さまざまな苦悩を受けなければならないとき、この『観世音菩薩』の御名を一心に唱えるなら、この音を観じて、すべての苦悩をまぬがれることができる」というものです。つまり「一時でも観音の名号を一心に念じ礼拝するならば、大きな幸せを得ることができる」と説かれているのです。
お経自体、本文と詩(偈文)から成立しております。お釈迦様の教えは口伝で伝承されていたので、憶えやすいように後半は詩として要約されています。詩文は『世尊偈』と称され、大河ドラマではこちらをお唱えしております。
お釈迦様は、悩み苦しむ人生において、一心で観音を念じるように説かれますが、その観音こそが、私たちの求めるべき「本当の自分」ということに気づかせてくれるのがこのお経なのです。

観音様に願いを込める。般若心経は自己の究明の色が濃いのですが、観音経は願いと祈りのお経です。

そのお経の言葉に菅野よう子さんが素敵なメロディーを加え、柴咲コウさんが命を吹き込む。いつも自分でもお唱えしているお経ですが、一心に聴いているとなんとも心が癒やされます。

直虎の『謡い経』から、観音経に興味をもってくだされば、本当にありがたいご縁だと思います。

柴咲コウさんは、カバーアルバムを出されたときに、歌手として「歌に心を込める」ことへの心の変化があったそうです。そんな直虎さんだからこそ、この『謡い経』がたくさんの方々に届いているのではないでしょうか。

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