謹賀新年

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平成三十一年の新年を迎えました。明けましておめでとうございます。皆様方におかれましては、それぞれの思いで新年を迎えられたことと存じます。

平成という年号で迎える最後の正月。思い返せば、私が小学生の時に始まったこの平成という時代。三十年と四ヶ月ということになりますが、本当に色々なことがあったなと感慨深いものがあります。大学を卒業して妙心寺の修行道場に入門し、東京に戻ってきて晋山式を厳修させていただき、住職となりました。その中で、たくさんの人たちとの出会いや、お世話になった人との別れ、また思わず飛び上がって喜びたくなったことや、涙が止まらないほど悲しかったことなど、数えることすらできません。

それでも今こうして、この大きな節目の新しい年の、新しい月の、新しい日の、新しい朝を無事に迎えさせていただくことに、感謝の思いが溢れてくるのです。

「もういくつ寝るとお正月」と、忙しい年末が過ぎれば当たり前のように新年が来ると私たちは考えてしまいますが、実は三十年という年月などをゆうに超える長きにわたり、無数のご縁が絡み合い、宝くじが何回も当選するくらいの奇跡の連続で成り立っているものなのです。そんな気持ちで迎えるお正月は、本当に清々しいものになると思うのです。

「初」という漢字は、「衣」と「刀」という字から構成されています。辞書によると、「衣を作るために布を裁断する始めである」とのこと。真っ新な布に裁ちばさみをザクッと入れることができるのは、まさにこの「初めの時」だけになります。今年一年どんな年になるのかが、まさに決まる瞬間になるのです。

平成という時代の最後の新年を迎えるにあたり、皆様にとって幸せな一年と成りますことを、心より祈念致します。